大人になるとちょっと格式ある場や、きちんとした所作が必要となる場面が増えますよね。でもマナーを意識し過ぎると堅すぎるというか・・・・・・。
でも、マナーを身に着けることで、上品さをアップさせることが可能だと、ある方に出会い教わりました。きっとほんの少しレクチャーを受けるだけでも魅力がアップするはず。
そこで今回は、エレガントマナーのレッスンをされ、Honest meでもコラムを連載してくださっているMasayo先生のことを色々と教えていただきたいと思います。
エレガントのプロから見た素敵な人の特徴
編集部:先生はマナーのレッスンだけでなく、コミュニケーションなどのレッスンもされていますよね。どんな場面でも素敵な振る舞いができるプロですが、そんな先生から見て素敵だと思う人ってどんな人ですか?
Masayo先生:プロって、なんだか恥ずかしい。(笑)
でもそうね、私が素敵だと思う人は、自分より大切にしたいと思える人がいる方かしら。この人を守ろうという存在がある方。
編集部:自分以外の誰か、という事ですか。
Masayo先生:そう。家族や友人、恋人。誰でもいいんです。
今の世の中は、まず自分を満たそうとしている部分があるでしょう。
もちろん自分を大切にすることは間違ってないし、私のレッスンの中でも自分を満たすことや、自分を大切にすることをおすすめしています。だけど自分を大事にして満たすことと、自分本位を間違えている人もいる気がするんです。いざとなった時に、自分をおいてでも誰かを守れるか。守るべき存在があると、人は強くなれるし、そういう姿は美しいなと思います。
編集部:自分のことよりも先に思える人がいるか、ですね。
Masayo先生:そうね。それから仕事でも何でもいいので、物事を突き詰めてやっている人が好きです。肩書がなくてもいい、主婦だからとか関係なく、やりたい事に本気で向き合っている人は素敵ですね。真剣に何かに向かっている姿はとても綺麗。
本気になれるものをもっていて、それを一生懸命やっている人は魅力があると思います。
編集部:なるほど。なんか私も素敵な人になれる可能性はあるってことですね!(笑)
Masayo先生:もちろんです。
品のある、エレガントな大人に一番必要なことは?
編集部:では先生、エレガントな大人であるために必要なことはどんな事でしょうか?
Masayo先生:思いやりですね。
そこがなかったら、どんなにマナーや立ち居振る舞いを磨いても、結局はエレガントなものにはならないですね。
編集部:思いやりのなさが、エレガントさを消してしまうという事ですか?
Masayo先生:そうなんですよ。どんなにマナーが完璧であったとしても、心がこもっていないとわかるものなのよ。
たとえば、コールセンターの方で、完璧な言葉使い、とても丁寧な受け答えなんだけど、不愉快だなって感じる方がいたんです。たくさんの方から同じ事を何度も聞かれて、何度も同じ説明をすることに、うんざりされてたんでしょうね。面倒くさいと思っているのが、どんなに言葉がきちんとしていても伝わってきて・・・・・・。だからマナーはもちろん、エレガントさを失わないためには、お相手を想う気遣いなどが、何より心が大切です。
編集部:確かに! 大人になると、内面が表情など顔つきに出てしまうから気をつけなさいって親に言われていました。思いやりもなく、自己中心的な考え方だとエレガントさが消えてしまう・・・・・・。気をつけないといけませんね。
エレガントのプロが大切にしていること
編集部:いつもエレガントで素敵なMasayo先生ですが、大切にしている心掛けのようなものはありますか?
Masayo先生:エレガントで素敵だなんて、ありがとうございます。
なんだか照れますね。(笑)
そうですね、毎日ごきげんでいることを大切にしているかな。生きてさえいればいいって。
生きていられることに、いつもありがとうって思っています。
編集部:そう思うようになったきっかけとか、何かあったのでしょうか?
Masayo先生:実は母を早くに亡くしていて、、、下の弟はまだ小学生でした。私、3人兄弟なんですが生前母が「3人が成人するまでは見届けたかった」って言っていたという事を、後になってから叔父から聞いたんです。亡くなった時も辛かったけど、自分が親になって初めて、その言葉の意味が本当に理解できたというか・・・母の方がもっと辛かったんだということに気づいたんです。子供を残していくって想像もできない程に辛い事だなと思いました。だから生きていられるだけで幸せです。
もちろん、生きていると色んな問題が起こったりするけれど、それってずっと続かないじゃない? 生きていさえいたら何とでもなる、そう前向きに考えるようにしています。
とにかく生きている事は奇跡のようなものだし、生きていられる事に感謝しています。
だから今日もありがとうって思って生きていますよ。
編集部:今まで以上に一日、ほんの一瞬でも大切にしないとなって思いますね。この世に生まれてくることもそうですが、生きている事って奇跡ですよね。
「生きてさえいれば」という言葉、すごく重みも感じました。これからは、より毎日を大切にしたいです。
ミスコンにチャレンジ! 最大の目標とは?
編集部:ところでMasayo先生、ミセスコンテストにエントリーされたとお聞きしました。
ファイナリストに選ばれたとのことで、おめでとうございます!!!
Masayo先生:ありがとうございます。まさか自分がコンテストに出るなんて、夢にも思っていなかったんですけどね。(笑)
編集部:えっ、そうなんですか! チャレンジしようと思ったきっかけとか、何か心境の変化があったとか?
Masayo先生:息子が20歳になって、子育てがひと段落したのもありますね。さらにコロナウイルスの影響で時間ができて、この時間をどう使おうかと思って。トライするものが欲しいなっていう想いも重なって・・・・・・。いくつか新たな勉強を始めたんです。
あと、知り合いの人がコンテストに挑戦してから、びっくりするくらいに綺麗になっていたんです。自分に負荷をかけるっていうのもいいなって思って。コンテストもそのトライのうちの一つです。
編集部:挑戦って、最大の自分磨きですよね。
Masayo先生:あと、実はずっと思い描いていた事があって。以前、福岡でママ向けのマナー教室をやっていて時、その延長で子供向けもやってほしいというお声をいただき、子供向けのお教室をしていた事があるんです。またいつか子供向けのお教室をすることができたら、お教室に置こうと思って絵本をずっと集め続けて、もう300冊くらいあります。笑
編集部:300冊! わぁ、すごいですね。でもそれとコンテストとの関係とは?
Masayo先生:ミセス日本グランプリは社会貢献を何よりの理念とされてる団体で、ファイナリストになったら、いろんなボランティア活動に参加できるんです。少しずつ社会に恩返しをしたいと思っていても、一人でできることは限られていますし、何をどうしようかと考えていたときに、知り合いのファイナリストさんが、動物愛護や児童養護施設への訪問などのボランティアをされていたこともあって。社会貢献をする一歩になるんじゃないかなって思ったんです。
編集部:そうだったんですか。すごく素敵な夢だと思います。
エレガントに必要なことは思いやり。やっぱり先生はエレガントの鏡ですね。
コロナ禍による心の変化すらエレガントの鏡
編集部:コンテストのエントリーのきっかけのお話でもチラっと出てきましたが、全世界コロナウイルスによって色んな影響を受けました。まだ収束もしていませんが、Masayo先生自身はコロナによって心境や考え方に変化はありましたか?
Masayo先生:私自身より家族のことが心配でしたね。仕事の関係で主人は東京で暮らしていて、コロナの影響で主人もリモートワークをすることになったんです。たった一人で、ガラリと異なる環境の中で仕事をする主人の事がとても心配でした。
編集部:そうでしたか。確かに環境の変化って、すごく精神的にストレスを感じやすくなりますよね。そのうえお一人だと、やっぱり心配になりますよね。
Masayo先生:ええ、そうなんです。でもそれと同時にこんな大変な状況で安心して生活ができているのは主人のおかげだなと。家族のために大変な思いをしながら、一人離れて頑張ってくれている事を考えると、言葉では言い表せないほどの感謝の気持ちでいっぱいになりました。
編集部:コロナ禍によって、ご家族を心配する気持ちや、感謝の想いがより強くなられたんですね。辛いときに誰かを思いやる・・・、これこそ真のエレガントですね。
これだけは知っておいて! マナーは幸せに生きるための術
編集部:Masayo先生がマナーを通して伝えたいのはどんな事ですか?
Masayo先生:マナーは幸せに生きる術なんです。
マナーはなんの道具もいらなくて、気持ちひとつで出来るし、一度身につけたら無くならないものだから。恋愛や人間関係にとってもプラスとなる効果もあったりしますよ。
例えば、モノを大切に扱うことは人を大切にすることに繋がり、そうした効果によって、気づけば自分も大切にされるようになっていきますよ。
編集部:そうなんですか! すごく興味深いです。大人になるとマナーが必要となる場面も多くなるし、人とのコミュニケーションにプラスの作用もあるなんて、マナーって素敵ですね。これからもHonest meでも色々教えてください! ありがとうございました。
次回のHonest meも乞うご期待。
【第五回 Honest me/PROFILE】Masayo(まさよ)
マナースクール L’embellir 代表。グレース・ケリーも卒業生であるフィニッシングスクールにて幅広く研鑽を積む。幼少よ り茶道・華道を嗜み、着物着付け講師の資格も持つ。上質で心掴むマナー・立ち居振る舞 い・コミュニケーション術の講座を開催。