約束の時間に遅れてしまう・・・。できれば避けたいですが、どんなに気を付けていても不測の事態というのは誰にでも起こりえます。そんな時にどういう対応をすべきなのか、マナー講師のMasayoさんに教えてもらいましょう。
速やかに連絡を入れる
時間に余裕をもって行動していても、公共交通機関でのトラブルが起きてしまうと防ぐことは難しいですよね。やむを得ない理由であっても、遅れてしまいそうな事態が発生した場合、まずすべきことは「何よりも早く先方に連絡をいれる」こと。
連絡をいれるときのポイントは、お詫びの言葉とともに、現在地、どのような状況なのか、そして何時ごろなら到着できるのかを伝えましょう。それによって相手も対応を考えられますし、こちらも相手の意向の確認ができる場合もあります。
さらに遅れても伺える場合、予想到着時刻は余裕をもった時間をお伝えすることがおすすめ。もし伝えた時刻よりさらに遅くなることがあれば、また連絡をいれなければいけなくなってしまうことになります。連絡するときは、必ず到着できる時間を伝えることを心掛けましょう。
連絡は電話でするのが基本
「遅れる」といった連絡は、電話でしましょう。それはなぜだと思いますか? メールだとすぐに相手に伝わらない可能性があるからです。そのため、一度電車を降りてでも、電話で連絡をするのが基本。駅と駅の間でとまってしまって、降りられない、通話できないといった場合は、メールなどでその事情とともに連絡を入れておきます。そして電車を降りられる状況になった時に、あらためて電話で連絡をいれましょう。
到着後のベストな対応は?
到着したら、まず謝罪をしましょう。遅れたことに対するお詫びと、それでも待ってくれていたことへのお礼を述べます。誰にでも起こりうることなので、あまり焦らず、落ち着いて対応することを意識しましょう。予期せぬ出来事にも、きちんと対応できる方だなという印象につながることもあります。帰宅後に重ねてお詫びメールを送っておくことで、より丁寧な対応となります。
【番外編】今どきの待ち合わせについて
ビジネスではなく、日常の中でも約束や待ち合わせをする機会はたくさんあります。最近ではLINE(ライン)などの便利なツールが増え、だいたいの時間くらいしか決まっていなくて、その都度連絡を取り合いながら、時間や場所も変わることもあることも。すぐに連絡が取れるので、約束の時間に遅れても、あまり気にしないような感覚が、どこかにあるように思います。もちろん、よほど気ごころがしれている相手なのかもしれませんが、やはり大人として時間の感覚がゆるくなることは、良いマナーとはいえません。
待つ人は、待たせる人以上に、時間が長く感じてしまうもの。そして何より、遅れるということは、「相手の時間を奪ってしまうことにもなる」ということを、忘れないように心掛けましょう。
約束の時間に遅れてしまい、相手を待たせてしまうことは、相手の時間を奪うことになります。極力ないようにしたいですが、仕方なく遅れてしまった場合は、誠意を込めて、素直にお詫びを伝えることが大切です。是非、参考にしてみてくださいね。
マナースクール Mエレガンスアカデミー 代表
グレース・ケリーも卒業生であるフィニッシングスクールにて幅広く研鑽を積む。幼少よ り茶道・華道を嗜み、着物着付け講師の資格も持つ。上質で心掴むマナー・立ち居振る舞 い・コミュニケーション術の講座を開催。
著書:「オトナ女子のふるまい手帖」なぜか大切にされる女性になるマナーと心得 56